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soft ball club updated 2022-09-30

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ソフトボール部名勝負!

H30 インターハイ栃木県予選2回戦 那須拓陽高校戦

吉田 峰人

 平成30年6月に行われたインターハイ予選において矢板中央高校は2回戦で、那須拓陽高校との対戦となった。那須拓陽は、中学時代のGEM2(U-16)日本代表経験者1名を擁し、攻守にスキがなく個々の選手の能力は高さと層の厚さを誇り、全国を充分に狙える力を持っている。矢板中央サイドとしては先制点がほしいところ。相手の強力打線を堅守で抑え、接戦に持ち込めるかどうかが焦点となった。
 この一戦は6月16日土曜日、大田原グリーンパークにおいて、矢板中央の先攻で試合開始。

 1回表、那須拓陽の先発マウンドにはエースの高久瑞が上がる。1番大野はピッチャーゴロ、2番髙橋はショートゴロ、3番角はサードゴロに倒れ、三者凡退。
 1回裏、矢板中央の先発マウンドには福田が上がる。1番阿久津をショートゴロ、2番森を三振に打ち取るが、3番磯野に追い込みながらも左中間に二塁打を打たれる。さらに4番平山のときに初球の低いワンバウンドを後ろにこぼす間に磯野は三進。2死3塁から平山が打った打球は鋭く低い打球が三遊間を襲うが、矢板中央ショート高橋が逆シングルで捕球すると、すぐさま矢のような送球で打者走者の平山を1塁アウトにし、落ち着いた守備でピンチを脱した。

 2回表、矢板中央は先頭の4番元尾はショートゴロ、5番荒巻がライトフライ、6番福田がレフトフライに倒れ、三者凡退。
 2回裏、那須拓陽の攻撃。先頭の5番松田はセカンドゴロ、6番高久瑞はレフトフライ、7番金田はレフト前ヒットで出塁するが8番高久紗をセンターフライに打ち取り無得点に抑えた。

 3回表、矢板中央は先頭の7番齋藤友はセカンドゴロ、8番和久はピッチャーゴロ、9番和気はセカンドゴロに倒れ、三者凡退。
 3回裏、那須拓陽は9番仁ノ平がサード前へのセーフティーバントが決まり出塁。1番阿久津がサード前への送りバントで1死2塁、2番森がツーストライクから意表を突くバントを仕掛けるが一塁ネクストバッター方向へのファールボールとなりバント失敗で2死2塁。3番に先ほど二塁打の磯野を瓦井監督は故意四球で歩かせ、2死1、2塁で4番平山との勝負。初球のストレートを平山はセカンド左への強烈な打球…センター前に抜けるかという当たりを矢板中央セカンド大野が難しいバウンドながら上手く捕球し、判断よく自らセカンドベースを踏み1塁走者の磯野を間一髪2塁フォースアウトにする好プレーで見事に先制点を阻止。ピンチを脱した。

 4回表、矢板中央の攻撃は先頭の1番大野はセカンドゴロ、2番髙橋はショートゴロ、3番角はショートゴロに倒れ、三者凡退。
 4回裏、那須拓陽の攻撃。5番松田を三振、6番高久瑞はレフト前ヒットで1死1塁。しかし7番金田をセンターフライ、8番高久紗はキャッチャー前へのバントを元尾が軽快に捌いてキャッチャーゴロに抑え、無得点に抑えた。

 5回表、矢板中央の攻撃。4番元尾はサードゴロ、5番荒巻はピッチャーゴロ、6番福田はレフトドフライに倒れ、三者凡退。
 5回裏、那須拓陽の攻撃。9番仁ノ平に替えて村田を代打に送る。村田はフルカウントからの7球目を弾き返し、センターに大きな当たりを放つが矢板中央センターが上手く背走してボールを掴み、まず1死。1番阿久津もセンターフライに打ち取り、2番森はライト前ヒットで出塁するが3番磯野のライト前への深い正面の当たりを矢板中央ライト荒巻がボールを掴んですぐさまファーストへ送球、間一髪打者走者の磯野をアウトに打ち取りスリーアウト、この回を無得点に抑えた。

 6回表、那須拓陽は代打の村田に替えて、仁ノ平をセカンドで再出場させる。矢板中央の攻撃は先頭の7番齋藤友がセカンドゴロ、8番和久がレフトフライで2死。9番和気も1ボールからの2球目を打たされてサードゴロでスリーアウト…と思いきや那須拓陽サードがこのゴロを弾いてしまい、ショートが慌ててカバーに入ったもののボールを捕球したときにはすでに和気は1塁を踏んでおり、いないはずのランナーが1塁に出た。これで打順は1番に還り、大野も打席上で気合が入る。カウント1-1からの3球目を大野は上手く弾き返し、センターへの大飛球。抜けて先制点かと思われたが、しかしこちらも堅い守備では負けじと那須拓陽センター阿久津が上手く背走しジャンプ一番でこの打球をキャッチし、スリーアウト。好プレーにより惜しくも先制点ならず。
 6回裏、那須拓陽の攻撃。先頭の4番平山がレフト前ヒットで出塁、5番松田のファースト前への送りバントで1死2塁。6番高久瑞のライトフライの間に平山は三進し、2死3塁。ここで拓陽サイドは7番金田に替えて代打池田を送る。池田に対し矢板中央サイドは故意四球を指示、2死1、3塁で8番高久紗との勝負を選択。この作戦が見事に当たり、8番高久紗をピッチャーゴロに打ち取りピンチを脱した。

 7回表、矢板中央の攻撃。先頭の2番髙橋はショートライナーに倒れるが、3番角はカウント1-1からの3球目をレフト前に弾き返し、ついに矢板中央サイドにこの試合初めてのヒットが生まれた。これでノーヒットというプレッシャーからも解放されたのか、4番元尾から硬さが取れたように見えた。高久瑞の投じた初球を完璧に弾き返すと、快音とともに打った瞬間「行った」と分かるレフトスタンドへ一直線に弾丸ライナーで飛び込む2点本塁打!見事に1球で仕留めてみせた元尾は笑顔でベースを一周し(上の貼り付け写真参照)、ついに矢板中央は2点を先制。5番荒巻は四球で出塁するが、6番福田の当たりはセカンドへの当たりを拓陽セカンド仁ノ平が上手く捕球しセカンドのベースカバーに入った高野に送球して1塁ランナーの荒巻を2塁でフォースアウトにし。2死1塁。7番齋藤友も強い当たりではあったがセンターフライに倒れ、スリーアウト。しかし、大きな2点が入った。
 7回裏の那須拓陽の攻撃、先頭の9番仁ノ平の当たりはレフト前に落ちるかという打球を矢板中央レフト鈴木が判断よくランニングキャッチする好プレーで1死、この1つ目のアウトは大きかった。1番阿久津をショートフライに抑えて2死、2番森をツーナッシングからの3球目をサード前へのファールフライ、矢板中央サード角が難なくランニングキャッチし三者凡退に抑えて試合終了。

 何度もピンチを迎えながらも無失策で得点を許さなかった堅守、そしてワンチャンスに4番打者の一発で強豪を撃破。しぶとい試合運びでシードを死守、価値ある1勝を手にしたのである。